【ハンドメイド木軸ペンづくりに使う工具と作業環境】
~角利など愛用工具&小さな工房の工夫をご紹介~
こんにちは、ともペンです。
今回は、「木軸ペンをどうやって作っているの?」「どんな道具を使っているの?」というご質問にお応えする記事です。
私はふみペン/ともペンとして、在宅の工房で木軸ペンの制作・販売を行っています。
プロ仕様の大きな工作機械や作業場があるわけではありません。
でも、小さな工房だからこそできる工夫と、信頼できる日本製の工具の力を借りながら、一本ずつ心を込めて削っています。
これから木工を始めたい方や、ハンドメイドに興味のある方の参考になれば嬉しいです。
■ 目次
- 小さな工房でもペンは作れる?
- 木軸ペンづくりの必須工具とは
- 愛用の工具たち:角利・ミニルーター・手道具など
- 作業台・環境づくりの工夫
- 工房の一日と「木と向き合う時間」
- まとめ:道具と心を整えるということ
1. 小さな工房でもペンは作れる?
「工房」と聞くと、広いガレージに大型の旋盤や集塵機が並んでいる…そんなイメージを持たれるかもしれません。
ですが、私の工房は6畳ほどの小部屋です。一般的なアパートや戸建ての一室でも、工夫次第でしっかり制作は可能です。
重要なのは、「木の性質を理解すること」と「丁寧な作業の積み重ね」。
そしてもう一つは、信頼できる“相棒”=工具たちです。
2. 木軸ペンづくりの必須工具とは
木軸ペンの制作には、工程ごとに必要な道具が異なります。
ここでは大まかに分類してみましょう。
- カット・成形:手鋸、卓上丸ノコ、小型バンドソーなど
- 穴あけ加工:卓上ボール盤、電動ドリル
- 削り・整形:ミニ旋盤、ヤスリ、小刀、サンドペーパー
- 仕上げ・研磨:ミニルーター、研磨布、蜜蝋オイル
- 組立て:接着剤、万力、ノックパーツ差し込み器具 など
全てが電動工具である必要はなく、手道具の精度と感覚こそが、作品の表情を決めると感じています。
3. 愛用の工具たち:角利・ミニルーター・手道具
◆ 角利産業のミニノコ・木工小刀
日本の新潟県三条市に本拠を置く「角利産業(KAKURI)」は、プロも信頼する手道具メーカーです。
私が愛用しているのは、角利の小型鋸(ミニノコ)や木工用小刀。細かい切断や、繊細な形状を整えるときに重宝します。
国産ならではの刃の精度、握りやすさ、そして何よりも長時間使っても疲れにくい設計が魅力です。
◆ ミニ旋盤(卓上木工旋盤)
ペンの成形に欠かせないのが、卓上サイズのミニ旋盤。
私はコンパクトな中国製機種をベースに、刃物は国産のものを組み合わせて使用しています。
角材を丸軸に整える工程は、木軸ペンの要ともいえる作業。
わずか0.1mmの太さにこだわるこの工程は、旋盤と刃物のバランスが命です。
◆ ミニルーター(リューター)
細かな模様彫りや仕上げ、刻印風の溝彫りなどには、ミニルーターが活躍します。
私は主にリョービ製やプロクソン製のものを使用。回転数を調整できるタイプがおすすめです。
◆ 手作業の味を出す道具
- 精密ヤスリ(平・丸・角)
- 紙やすり(#240〜#1500まで段階的に)
- オイル仕上げ用のウエスや蜜蝋
- クランプ、万力など固定具
手道具は「量産には向かない」と言われますが、ハンドメイドの“味”を残すには欠かせない存在です。
4. 作業台・環境づくりの工夫
6畳ほどの作業場でも、効率よく動けるようにレイアウトは工夫しています。
- 工具類は壁面収納やマグネットラックに集約
- 作業台はIKEAの折りたたみ机+耐震ゴムで安定性UP
- 粉塵対策として、簡易集塵機+マスクを併用
- 天然木の香りに癒されつつ、アロマオイルを併設
特に静音性と粉塵対策は在宅作業の要です。
集合住宅でも、周囲に迷惑をかけず制作に集中できる環境を目指しています。
5. 工房の一日と「木と向き合う時間」
私の工房作業は、主に朝の静かな時間帯と、休日の日中に行っています。
朝は瞑想のように、木の表情を眺めながら削る時間。夜は仕上げやオイル塗布など、静かな作業が中心です。
木はその時々で、刃物の通りや響き方が違います。季節、湿度、気温によって、同じ木でも違った“声”を持ちます。
だからこそ、工房に入るたびに新しい発見があります。
6. まとめ:道具と心を整えるということ
木軸ペンづくりに必要なのは、高価な機械ではありません。
木と向き合う時間と、自分の手になじむ道具たち。
角利のような信頼できる日本の工具、手仕事の精度、そして使う人への想いが合わさって、初めて“ふみペン”の一本が生まれます。
これから木工を始めてみたい方や、すでにハンドメイドに取り組んでいる方の参考になれば幸いです。
「道具選びに悩んでいる」「この道具ってどこで買えるの?」などあれば、お気軽にご相談くださいね。
※次回は「ふみペン流・寄せ木ペンの制作過程」についてご紹介予定です。どうぞお楽しみに!
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